紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2010/08/31 (Tue)19:36
ジュニアと常磐。
東海道の手より小さな手が、包帯の巻かれた頭部に触れる。
恐る恐る、けれど確認するようにしっかりと。
「常磐?」
「……ばかだよねー、ジュニア」
黒い髪に白い包帯が痛々しく映える。
ぼろぼろになった制服。
頬にも腕にも絆創膏やガーゼが貼られていた。
あちこち汚れたワイシャツ。
胸の半ばまで開けられたシャツの隙間から見える肌にも包帯やガーゼが見えた。
黙ってしまった常磐を困ったように東海道は見上げる。
ぽつり、不意に頬に雫が一粒。
「ばかだ、おおばか……」
「あ……」
ぱたた、と零れる雫は大きな瞳から。
蒼みのかかった目から東海道の頬に止め処なく雨が降った。
東海道の肩に置かれた手が、髪に触れる指先が震える。
常は勝気な表情を浮かべる顔をくしゃり、歪めて常磐は泣いていた。
驚きのあまり東海道は何も言うことができない。
「悪ぃ……」
「なんで謝んだよっっ」
ようやく搾り出した一言にもの凄い剣幕が返ってきた。
泣きながら常磐に、キッと強い視線で睨まれて途方に暮れる。
「痛いのも辛いのもみんなジュニアじゃんか、なんで、謝んだよ……」
スン、と鼻を啜り制服の袖で目元を乱暴に拭った。
泣いたのと擦ったのとで、腫れぼったくなった目が真っ直ぐ東海道を見る。
何か言おうとして。結局、何も言えないまま東海道は情けない顔で笑う。
常磐はそんな東海道に何を言うでもなく、徐に身を屈めた。
「っ!?」
近くなる顔に目を閉じることさえできないまま、唇に触れた優しい感触。
接触は、一瞬。
すぐさま離れる常磐を、東海道は呆然と見つめた。
「オレの想いが、ジュニアを守るよ」
「じょう、ばん……」
どこか現実感のないまま、にこり笑う常磐を東海道が掠れた声で呼ぶ。
「大丈夫だって。んな顔すんなよ」
腫れた目元に涙でぐちゃぐちゃの顔であったけれど、その笑顔はとても綺麗だった。
+++++
こんなものを受信してみました。
うむ、懐かしぃ。。。
何の誰のセリフかわかった人は、自分と握手!!!←
あのアニメのヒロインは彼女だったと思ぅのだよ…っっ
PR
Comment