紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2010/10/07 (Thu)15:45
ウチの二人はそんな感じ。
モチベあげにコネタリク募ったら言われたので書いてみた。
『おっはよー☆』
「…おはよ」
ぬっと目の前に現れた人形がぱくぱくと口を動かす。
後ろの本体は相変わらず表情が読めない。
人形を見て本体を見て、溜め息をひとつ。
「何を拗ねてるんだい」
呆れた顔で眼鏡のブリッジを押し上げる。
「…」
「黙ってないで何か言ったら?」
トン、と書類を揃え立ち上がった。
くらり、視界がまわる。
一瞬で治まった眩暈に、肩の力を抜いた。
「…山手?」
少し焦った顔で腕を掴んでいた相手を呼んだ。
「……なぃ」
「何?」
ぼそぼそと何事か呟く。
聞き返せば「京浜東北が頼ってくれない」と非常に聞き取りにくいが聞き取れた。
整合性のない言葉に眉間に皺がよる。
「それで?」
『もう少しぼくに頼ってくれてもいいじゃないー!何でも一人で抱え込むと倒れちゃうんだからねっ!』
再び現れた人形が、憤慨した様子で捲くし立てる。
「心配なら心配だって言えば?」
まだ何か言おうとした人形は横から伸びた腕に攫われていった。
唐突に現れた姿と人形をとられた姿を困ったように見る。
「……山手?」
「あんまり、無理するな」
伸びた手がわしわしと頭を撫でた。
慣れないことをする同僚に苦笑をひとつ。
「まぁ、そう思うのならもう少し僕の仕事を増やさないようにしてよね」
「善処、する」
攫われた人形を取り返し、部屋を出て行った。
「……それで、いつから見てたの?」
「どこからだろ?」
人を食ったような笑みに先程とは違う溜め息を吐く。
「高崎と喧嘩したのは自分のせいでしょ。僕にあたらないでくれる?」
ざっくり切り捨てると僅かに笑顔が引き攣った。
何か言い返される前に書類を抱える。
「流石、あの山手の機嫌を読むだけあるよね」
「君達はわかり易いんだよ」
嫌味を厭味で返された。
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