紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/03/17 (Thu)23:03
758地下鉄!!
おとちゃんちの子ー。
名.鉄.一次はひめちゃんちのこ。
「よーお、いちごーせーん」
真っ赤な顔で、ご機嫌そうに犬山が東山に手を振っていた。
床にもテーブルにも夥しい量の空の空き缶に空き壜。
むっと篭ったアルコール臭。
「……誰ですかこの人にこんなになるまで酒を飲ませたのは」
眉一つ動かさず、恐ろしく無表情に東山は同僚達を振り返った。
バッ、と一斉に鶴舞を指差す。
「はぁっ!? ちょ、お前らだって飲ませて、」
「鶴舞」
ぐい、と容赦のない力で襟首を掴まれた。
見た目からは想像ができない力で持ち上げられた鶴舞の足が僅かに浮く。
「ぐ、るし……」
「黙りなさい。貴方はこの事態をどうやって収拾するつもりですか」
冷たい視線が突き刺さった。
だが、鶴舞はそれどころではない。
気管が詰まって呼吸が出来ず、見る間に飲酒とは違う意味で顔が赤くなっていく。
東山がそれに構うことはない。
「だいたい」
「おれのつるまいにさわるなぁっ!」
べちゃ、と。
唐突に引っ張られた勢いに勝てず、東山は鶴舞を取り落とした。
ついでにとんでもない台詞が聞こえた気がする。
眼鏡の弦を押し上げて下へ視線を落とせば、いつの間ににじり寄ってきたのか、犬山が引きずり落とした鶴舞を抱え込んでいた。
「……犬山?」
「あんだよ」
ぷくっ、と頬を膨らませ見上げてくる緑の目に溜め息を一つ。
事の成り行きを見つめていた同僚に視線向けると東山はにっこりと笑った。
「連帯責任です。反省文を明日の17時までに10枚」
悲鳴や罵声が飛んでくるがそれをひと睨みで黙らせると、床でぜーはーと苦しそうな鶴舞を踏む。
「今の犬山さんの一言は聞かなかったことにしておきなさい」
誰に向かって言った言葉なのか。踏まれている鶴舞以外は皆神妙な顔
をして頷いたが。
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