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紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2020/03/28 (Sat)18:33
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2011/03/07 (Mon)01:53

同じく、初期に書いたと思われるのも。
あんまりにも面白かったから晒してみる、の図。

















「はい、あーん」
「…………」

にっこりと笑顔と一緒に差し出されたフォークを一瞥して、東海道は顔を顰めた。
ここは東京駅で、待機室で、テーブルの上には書類が広がっている。
さらに、その書類の奥にはドーナツの箱。
口の開けられた箱の中にはカラフルな、ドーナツと言うには少々御幣がありそうな菓子が納まっていた。
差し出されたフォークから漂う甘い匂いに、東海道の目がフォークと差し出し主の間を往復する。

「美味しいよ? 食べなよジュニア」

顔すっげー、難しいことになってんぜ、と顔は可愛いくせに荒い口調の言葉が耳に届いた。

「…………」

瞬きを一回。
東海道は差し出されたフォークを無視して、箱へと手を伸ばした。

「だめー!」

東海道の手がドーナツに届くより早く、常磐がさっと箱をどけてしまう。
む、として視線を上げれば、ふくれっ面とぶつかった。
相変わらずフォークは差し出されたまま、片手で器用に箱を抱え込んでいる。

「……何がしたいんだよ、お前」

テーブルに体を半分乗り上げて、切り分けたドーナツをフォークに乗せて差し出したままドーナツの箱を抱えている常磐に呆れたように問いかけた。

「ん!」
「……ったく」

問いには答えず、むくれたままフォークを差し出し続ける常磐に諦めたように東海道は口を開ける。
途端に嬉々としてフォークが口内に差し入れられた。
とろり、広がるブルーベリーの酸っぱさと洋菓子特有の甘ったるさに東海道の表情が少しだけ緩まる。

「おいしいでしょ? ねぇ、ねぇっ!」

空になったフォークを握り締めたまま常磐が詰め寄ってきた。
確かに美味しい部類のものではあったので、思わず東海道は頷く。

「でしょー!」

ぱぁっ、と嬉しそうに常磐が笑った。
花が咲いたような錯覚に陥りそうな笑顔に、不覚にも東海道は見惚れる。
多分、それが悪かった。

「うむ……っ!?」

もっと食べる?、と言う問いかけにぼやっとしたまま首を縦に振れば、常磐の顔が近づいてくる。
疑問に思うより先に口付けられた。
ぬるり、入り込んできた舌から共有される洋菓子の味に、東海道は固まる。
唇はほんの一瞬で離れた。
けれど、常磐は詰めた距離を戻らない。
息が触れ合うほど間近でドーナツの色に似た常磐の髪が揺れていた。

「美味しかったでしょ?」

にーっこり。
わざとらしく可愛い笑顔を作りそれだけ告げると、するり、常磐は離れていく。
ちょうどいいタイミングで入ってきた宇都宮と高崎に突っ込んでいく背中を呆然と見遣り、東海道はテーブルの上に散らかったままの書類に突っ伏した。





+++++
かわいいはなしがかきたかったんだとおもうよ。
その弐。
誰ですかwww
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