紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/03/15 (Tue)01:03
高崎かっこいいよ、高崎!!
本気で高崎に夢を見ている自分ですが、何か。←
篠山書くのもすきなのよー。
山陽さんは厨二しっかり引きずってるくらいが好み。
晴れた空。
ざぁ、と風が吹く。
鮮やかな色の制服の裾を風に遊ばせながら目を眇めた。
空は高い。
けれど桜の蕾はまだ固く、仄かに香るは梅の芳香ばかり。
「何が見えるんだ?」
掛けられた声に振り返れば、ここにいないはずの姿があった。
深緑の制服。
風に遊ばれる紅茶色の髪。
一瞬、姿勢を正そうかと思って、やめた。
僅かに表情を緩めて、ポケットに突っ込んでいた手を差し出す。
「あの日と同じ、空があるだけだろ」
「?」
首を傾げて手を差し出す。
その手の上で拳を解けば銀色のピアスが一つ落ちた。
百合の花を模した繊細な造りの。
「今日、誕生日だったろ」
「……高崎」
上擦って呼ばれた名前に小さく笑う。
「そこは咎めるべきですよ、山陽上官」
「口調のことなら、構わない」
ただ、覚えてくれてありがとう。
掌に落とされたピアスをぎゅ、と握り山陽は上を向いた。
そうでもしないと泣いてしまいそうだったから。
「東なんかじゃなくて、西にいなくてよかったのか?」
「……うん。俺はもう、『篠山線』じゃないから」
数歩の距離を詰めて、明るい色の頭を肩口に抱き寄せた。
空いた手が、ぎゅとオレンジの制服を掴む。
「誰も、いないから」
「っ……」
息を飲む音。
「誕生日おめでとう、篠山」
その言葉に背中を押されたように震える肩。
見上げた空はどこまでも青くて、蒼くて。
吸い込まれてしまいそう。
あの日感じた理不尽な思いも全て吸い取ってくれればいいのに。
昔の同僚だった男の背中を抱きながら思った。
「みんな、どうしてるんだろうな」
消えたのか、別に役割を与えられているのか。
あの宇品でさえ今更引っ張り出されたのだから、案外元気でやってるのかもしれない。
「……しあわせで、あってくれればいい」
「そうだな」
誰かに発見されたら面倒だな、と思いながら山陽の背中を擦る。
東海道とか、宇都宮とか。
八高もうるさそうだ。
まぁでもここは高崎の駅で。
よほどのことがない限り誰もこないだろうから。
思う存分甘やかしてやろうと思った。
+++
色々迷子になったよ!!!
篠山のハピバ話を書きそびれてたのに気がついたので。
つか、高崎山陽が書きたかったのに上手いこと乗らなかったからだけなんだけどね!!←
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