まるで、きょうだい。

山.陽と陽子さん。
恋人より相棒より、きょうだいがいい。

「あつ……」

急に高くなった気温。見上げる空は抜けるような青空。
冬物の制服の上着を片腕に抱えくったりと溜め息を吐いた。
長袖のシャツも肘の辺りまで捲ってしまっている。

「半袖着てくりゃよかった」

抜かった、とぼやく頬に急に触れた冷たい感触。

「！？」

驚いて振り返れば悪戯が成功した子供と同じ顔で笑う片割れの姿。

「えへへ。驚いた？」

はい、と手渡されるのは冷えたスポーツドリンク。
在り難く頂戴して、破顔した。

「驚いた、すっげー驚いた！今日こっちじゃないでしょ」
「ようくの顔見たかったの」

当然の顔をして隣に立った陽子が山陽に体重を預けてくる。
じんわりと沁みる体温に目を細めた。



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ブラコンでシスコンな感じ。