紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/02/03 (Thu)04:22
飽きずに懲りずに名.鉄.二次!!
ひめちゃんちの子たちです^^
「ね、僕のこと好きだって言ったよね?」
するり、と伸ばされた手。
詰襟の制服の隙間から滑り込むと、ひたり首を掴んだ。
「っ…」
凍るように冷たい温度に鳥肌が立った。
じわりじわりと力が篭っていくのがわかる。
「抵抗、しないの?このままだと死ぬかもよ?」
緩く弧を描く口元。
虚ろな双眸に光はない。
「あぁでも、僕たちって死ねるんだっけ?」
くすくすと小さく笑いながら力が弱まる様子はない。
無意識に息をしようとした咽喉が微かに鳴った。
酸素が足らなくて視界が狭くなっていく。
伸ばした手が、僅かに頬に触れた。
「何?」
「ぁ……」
こてんと首を傾げるのにはくはくと唇だけが動く。
咽喉から出るのは掠れた音だけで。
伝わらない思いがもどかしい。
「結構、持つものなんだね」
ぐぐっと咽喉にかかる力が強くなる。
すでに痛みなど感じない。
意識が朦朧としてきた。
視界が赤く染まる。
「ねぇ、本当に死ねるの?」
頬に触れていたはずの手が落ちた。
指先に冷たい空気が触れる。
「ず 」
声が遠くなった。
体が重力に引きずられる。
「…………」
もう見えない、聞こえないはずなのに、何故か泣いている気がした。
だから、重たい唇を動かす。
「だいじょうぶだからなくな……」
「っ!!!」
悲鳴のような声で名前を呼ばれた気がしたけれど、意識はそこで途切れた。
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小牧は劣等感の塊です。
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