紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/02/10 (Thu)23:18
うったかにこ!
ごちゃら、と色々。
「あー生き返った」
「ほら、高崎髪乾かして」
「……お前ら、もう少し遠慮とかねーのかよ。んで、その格好で普通に会話すんな!」
「いってー、て宇都宮!」
「だって乾かさないと風邪ひくよ」
「っ……!聞いてんのかお前ら!!」
「あ?何だよ日光」
「僕たちの格好が何?」
「……うつのみや」
にっこり笑顔の宇都宮と不思議そうな高崎を見て、日光は大きく溜め息を吐いた。
宇都宮はただの確信犯で愉快犯だ。
高崎の体のあちらこちらにある紅い痣。
宇都宮の背中には爪の跡。
「ま、確かにうまそうではあるよな」
拗ねたような顔で大人しく髪をタオルで拭く高崎を見つめる。
「高崎は僕のだよ」
「別に味見するくらいいいじゃねぇか」
薄っすらと先程と微妙に笑みの感じが違う宇都宮の台詞にニヤリと日光は笑みを返した。
「そんなこと、僕が許すと思う?」
「さぁな。別に俺は三人でも構わないぜ?」
「ふぅん……面白そうだね」
挑発するように日光が笑う。
宇都宮は正面から受けてたった。
+++
高崎逃げて……!!!
「高崎」
「あれ?何やってんだよお前、こんなところで」
「……」
よ、と軽く手を挙げて近づいてくる姿に高崎は首を傾げた。
隣で宇都宮が酷くいやそうな顔をする。
「ちょっと用があっただけだ。別に遊んでるわけじゃねーよ」
「ふぅん?」
バインダーを片手に近づいてくる姿をぼんやりとみていると高崎の目の前で日光は立ち止まった。
頭半分ほど低い日光を不思議そうに高崎が、忌々しそうに宇都宮が見る。
「近くまで来たんだから顔ぐらい見たいじゃねーか」
「そういうもんか?」
ん、と上目遣いで唇を差し出すようにした日光に当然のようにキスをして、高崎が不思議そうに宇都宮を振り返った。
「さあね。そんな事、僕に聞かないでくれる?」
絶対零度の目で二人を睨めつけると、宇都宮はくるりと踵を返す。
「おい、宇都宮!?」
慌てて高崎が呼ぶが振り返りもしない。
「悪ぃ、日光」
「別にいいぜ。あとでな」
困り顔の高崎に「気にするな」と笑って手を振った。
必死に宇都宮を追いかける高崎の背中を見ながら、くつりと笑う。
「男の嫉妬はみっともねーなぁ」
うかうかしてるオマエが悪いんだぜ、宇都宮?
+++
まさかの高崎日光オチ
バサッ、と紙の落ちる音に二人して振り返った。
ドアの向こうに顔を真っ赤にした高崎の姿。
「な、な……」
ぱくぱくと口が開閉を繰り返すだけで言葉にならない。
若干、不機嫌になった宇都宮と、楽しそうに唇の端を歪めた日光。
猫のように宇都宮から離れると、日光は無造作に高崎に近づいた。
「だーいじょうぶだって。取りゃしねぇよ」
「っん……」
思わず後退する高崎の胸元を捕まえて、キスをする。
驚きに高崎の目が見開かれた。
日光の後ろで「日光っ!!」と宇都宮の叫び声がするが無視。
「ほら、返した」
「……」
呆然とする高崎ににぃ、と笑って「ごちそーさん」と日光は悠々と歩いていった。
+++
このあと宇都宮にもキスされるよ。
頑張れ高崎。
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