紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/02/01 (Tue)01:19
うつにこ!!
ちまちま溜まったので詰め合わせー
にこいせ、うったか前提でどうぞ☆
触れ合っていた温もりが離れる。
それに比例してブレていた焦点が像を結ぶ。
黒い髪黒い瞳、仮面のような作り物の笑顔。
「どうしたの、そんな顔して?」
望んだのは君も同じでしょ、と歪んだ唇が囁く。
「はっ! それがどうした?」
吐き捨てられる言葉に歪に笑ってまたね、とオレンジの背中は去っていった。
+++
同じ穴の狢
目を開けて天井を見た。
自分の家のものではない無機質な天井。
隣にある体温は、己より低くいつの間にか慣れた温度となっていた。
「……起きたの?」
「あぁ」
もぞり、と動く気配がして目の前に感情の読めない笑顔。
瞼に触れるだけのキスが降った。
「んだよ……」
「おまじない。良く眠れるように」
高崎が誰に教わったのか昔してくれたんだ、と嬉しそうに語るのに胃の底が重たくなる。
顔を見るのが嫌で目を閉じた。
「僕は早いから、君は好きなだけ寝てるといいよ」
「……」
ギシリ、と軋むベッド。
掛けられた声に反応はせず、狸寝入りを決め込む。
くすり、と笑った気配がして、空気が動いた。
「おやすみ、日光」
「っ……」
低く甘くまるで睦言のように囁かれた言葉に小さく息を飲んで、それでも頑なに目を瞑ったまま。
くすくすと笑って、宇都宮は日光から離れた。
暫くして規則正しい寝息が聞こえる。
ゆっくりと目を開いて溜め息を一つついた。
――あぁ、なんて不毛な関係なんだろう。
+++
今更だ。
頬に優しい口付けが降る。
鼻に瞼に額に。
ゆるゆると瞼を開ければ、視界一杯に宇都宮の顔。
「……ん、だよ」
眉間に皺を寄せて悪態をつく声は酷くかすれていて、舌打ちをした。
そんな日光にくすり、と笑って唇に触れるだけのキス。
「おはよう、朝だよ?」
軽く触れたままの唇がそう囁いた。
+++
いつもと違うテイストで。
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