紙端国体劇場様の二次創作置き場。
2011/01/24 (Mon)00:32
恐いんだよ、ウチの銀座様。
でも、あの人はカーボンナイフだと思ってるの。。。
ガッと衝撃。
次の瞬間堪えきれないような激痛に襲われた。
「ウチの子が、どうかしたかな?」
耳に聞こえる柔らかい声音。
ぎりぎりと締め付けられた頭蓋骨が悲鳴を上げた。
見える掌は目を逸らしたくなるほどの傷が無数に残っている。
「ねぇ、どうかしたの?」
優しい声と反する激痛。
「……銀座、倒れる」
低い耳障りの良い声が割って入ってきた。
僅かに緩んだ手。
「大丈夫。死なないでしょう?」
ふわり、と笑った気配が感じ取れた。
けれど肌に刺さる冷たい空気は消えない。
「ぅ、あ……」
「うん?なぁに?」
辛うじて咽喉から縛り出された音。
問いかけと一緒に強くなった力。
意識はそこで途絶えた。
+++
相手は、だぁれ?
「銀座」
「おや、東海道」
「ジュニア!?」
何してんだよこんなとこで、と喚く姿を背に庇うようにして東海道は銀座の前に立った。
「ウチのが何か?」
「何でもないよ。少し、世間話をしてただけ」
ね?と後ろから顔だしたところに笑顔を向けられて常磐は反射的に頷く。
苦虫を噛み潰したような東海道にもにっこり笑いかけ、華奢な姿はくるり背を向けた。
ちょっただけ振り返り、手を振る。
優雅な仕草に優しい声。
「またね、東海道。それと」
ツゥと細くなった瞳に背中を嫌な汗が伝う。
「常磐」
ふわり、茶色の髪が揺れて足音なく背中が遠くなった。
「……お前、あれには喧嘩売るなよ」
ぐったりと、ジュニアが零した。
+++
鉄道の祖だって、あの人はおっかない。
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